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犬がかかりやすい病気をご存知ですか?
愛犬にはいつも健康でいてほしいものですが、心配になるのは病気ではないでしょうか。
言葉を話せない動物たちの代わりに日々一緒に暮らしている飼い主様が、’いつもと何か違う’と気付いていただくために、
今回は、犬がかかりやすい代表的な病気と自宅でできる健康チェックをいくつかご紹介します。
①犬の耳が赤く、痒みがある
外耳炎(耳の穴から鼓膜までの炎症のこと)の可能性があります
外耳炎は犬種や年齢を問わずかかりやすい病気ですが、特にアメリカンコッカースパニエルやプードルなどの垂れ耳、毛が密に生えている犬種は注意が必要です。
症状
耳の痒み・赤みの症状が出るため、普段よりも頻繁に頭を振る、耳や首の辺りを掻きむしる、床に擦り付けるといった行動が見られるようになります。
また、耳をめくり上げた際に臭ったり、耳垢がよく出るようになります。
原因
犬の耳は外耳道がL字型で、通気性が悪くなっています。
そのため、細菌や真菌が増殖しやすく、外耳炎の症状が出やすい原因となります。
また、ダニなどの寄生虫やアレルギーなどによっても発生します。放っておくと中耳炎や内耳炎になり、鼓膜を破損する恐れがあるため、早めに来院されることをオススメします。
チェックポイント
- においがある
- 汚れている
- 耳を気にして痒がっている
- 赤く腫れている
②犬が下痢になっている
下痢:
一般的に犬の便の正常な硬さは、ティッシュなどでつかんだときに形が崩れない程度で、地面に跡がつかない、あるいはやや跡が残る程度が目安となります。
それよりも水分量が多い、便に形がなく水や泥のような状態は下痢と言われます。
症状
下痢の他に症状が見られず、食欲や元気がいつも通り変わらない場合は一時的な下痢の可能性が高く、自然に治ることが多いです。
ただ、血便・嘔吐を伴う、下痢の回数が多い、3日以上続く下痢などの場合は緊急度の高い症状であるため、早めに病院を受診することが必要となります。
原因
下痢の原因は様々で、全ての下痢が病気というわけではありません。
日々の些細なことで下痢をする場合もありますし、体力や抵抗力の弱い子犬や老犬は下痢をしやすいともいわれています。
主に犬の下痢で考られる原因は、食事の変化、ストレス、異物の誤食、ウイルスや寄生虫などが挙げられます。
新しいフードや人間の食べ物を食べた場合など、食べ慣れていない食事でお腹の調子が悪くなることがありますし、 人間と同じようにストレスでお腹の調子が悪くなることがあります。
また、ウイルスが関係している緊急性の高いものもあります。特にパルボウイルス感染症は、とても伝染性の高いウイルスの病気で、激しい下痢や嘔吐を引き起こし、免疫力のない子犬は命に関わるのですぐに病院を受診してください。
チェックポイント
- 下痢や軟便が続いている
- 便に血が混じっている
- 便の中に虫がいる
- 激しい下痢・軟便が続いている
- 嘔吐し、元気がない
③皮膚に炎症が出ている
皮膚炎:
健康な犬の皮膚はバリア機能が保たれているため、アレルゲンや細菌が入りにくい状態です。
ですが、皮膚が炎症を起こすとバリア機能が低下し、細菌などが侵入しやすくなります。また、外部からの刺激に敏感になり、かゆみや炎症が起こりやすくなります。
基本的にすべての犬種が皮膚病にかかる可能性がありますが、柴犬やシーズー、ゴールデンレトリバーなどは、アトピー性皮膚炎になりやすい犬種とされています。また、皮膚の機能が完全ではない子犬や、体の機能が衰えてくるシニア期も皮膚病になりやすい時期です。
症状
代表的な症状として、痒み、脱毛、皮膚や毛がベタベタする、発疹、かさぶたやフケの発生などが挙げられます。
ただ脱毛については、ホルモンを分泌する内分泌の病気によって発生している可能性もあり、その場合はかゆみを伴わないことが多いです。
原因
犬の皮膚病にはたくさんの種類があり、遺伝的な要因や犬種の特性によってかかりやすいものもあります。犬の皮膚病の主な原因は、アレルギーによる発症が挙げられます。特にアトピー性皮膚炎は、非常に一般的な犬の皮膚病で良くなったり悪くなったりを繰り返します。
また、身体に常在する菌による皮膚病も見られ、細菌性の皮膚炎では膿皮症、真菌による皮膚炎ではマラセチアなどがあります。
その他、犬に過度のストレスが溜まっていたり、ノミ・マダニなどに寄生されていたりする場合にも、皮膚病が発生するケースがあります。
チェックポイント
- 皮膚に赤い班・湿疹がある
- 頻繁に体を掻き脱毛している
- ノミやダニが寄生している
- フケが多い
- 常に油でベタベタする
- 左右対称に毛が抜ける
また、犬種や年齢によって病気のなりやすさにも違いがあります。「この犬種・年齢だから必ずなる」というわけではありませんが、もしも愛犬の犬種や年齢が当てはまるようであれば気にしてもらえると良いと思います。
④犬が運動をしたがらない
僧帽弁閉鎖不全症の可能性があります
僧帽弁閉鎖不全症:キャバリア、チワワ、マルチーズなどの小型犬
僧帽弁閉鎖不全症とは、心臓の弁が閉じにくくなる病気です。特に7歳以上のシニア期からの発症が多いです。
ただ、キャバリアは例外で若いときから発症することも多いので注意が必要です。
多くの場合、初期では症状がなく、診察の際に心雑音が聴取されます。進行すると運動する事を嫌がったり、咳をしたり、激しい運動や興奮した時に倒れたりする症状がみられることがあります。
チェックポイント
- 運動を嫌がり、よく咳をしている
- 興奮すると、舌の色が紫になる
⑤犬が痛そうに背中を丸めている
椎間板ヘルニアの可能性があります。
椎間板ヘルニア:ダックス、コーギーなど
老化や激しい運動などで椎間板に負担がかかることによって椎間板の一部が飛び出し、腰の神経を圧迫し、強い痛みや下半身の麻痺といった症状をもたらします。
ダックスやコーギーは胴が長く、かつ足が短いため、腰に負担がかかりやすい体型です。そのため椎間板もダメージを受けやすく、ヘルニアを発症しやすくなっています。
チェックポイント
- 痛そうに背中を丸めている
- 運動したがらない
- 後ろ足を引きずる
- おしっこが出にくい
まとめ
普段から自宅での健康チェックを行うことが、何よりの予防方法です。
また、チェック項目にあてはまらなくても「なんとなくおかしい」と思うことがあれば、早めに病院にご相談ください。
大切な愛犬と末永く暮らせるよう、是非日々の健康チェックや定期的な健康診断を受けるようにしましょう。
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