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院長ブログ

頻尿で悩む愛犬・愛猫のためにできること。病気の可能性や予防法を知ろう

最近、”愛犬・愛猫のおしっこの回数が増えている”と思うことはありませんか?
深刻な病気ではないと思われがちな頻尿ですが、実は重大な病気が隠れていることがあります。

今回は、頻尿の症状や原因、予防対策などについてお話していきます。

 

頻尿とは

頻尿とはおしっこの回数が多い状態を指します。

ポイントとなるのは、トイレに頻繁に行くのが残尿感からなのか、それとも物理的に出なくて出そうとがんばっているのかを見極めることです。

ただ、 散歩のときに少しずつ複数回排尿する場合はマーキングの可能性があります。

原因と症状

頻尿の原因で多いのが膀胱炎です。膀胱の内部で炎症が起きているとその刺激で過敏になり、常に尿意を感じるようになります。

その結果、膀胱に十分な量が溜まる前に少量のおしっこを何度も出す頻尿の状態になってしまいます。

症状としては頻尿の他に、

  • 陰部を気にして舐めたり
  • いつもと違う場所におしっこ
  • トイレに長時間こもっている

などのいつもと違う行動がでることがあります。さらに炎症が進むと血尿や排尿痛を伴うこともあります。

注意すべき点

注意すべきなのは、尿道に結石などが詰まる緊急性の高い病気の時にも似た行動をするということです。元気や食欲がなく、何度もトイレに行くのに尿が出た跡がないなどの症状が出たら尿道閉塞を疑います。 尿道がつまって長時間おしっこを出せなくなると、尿が逆流して急性の腎不全尿毒症を引き起こすこともあり、とても危険です!

トイレには頻繁に行くのにおしっこが出ていない場合は命にかかわることもあるのでなるべく早めに病院を受診するようにしてください。

 

膀胱炎の原因

細菌

尿道の出口から侵入した細菌が膀胱に到達してしまうことで起こります。

特に女の子は、出口から膀胱までの距離が短いため細菌が体内に侵入しやすく、膀胱炎になりやすいです。

尿石症

尿結石の元である結晶ができると、膀胱の粘膜を傷つけて炎症が起こります。

また、膀胱炎が結石をできやすくしたり、結石が膀胱炎を助長したりすることもあります。

ストレス

特に猫では、ストレスが原因になることが多いと言われています。ストレスの原因は様々で、慣れない場所への移動新しい家族が増えた、天候などの環境の変化があげられます。

 

また、トイレが気に入らない、汚いから入りたくないなどの気持ちの面からトイレに行く回数が減ることでも膀胱炎にかかりやすくなります。

どのような原因であっても尿が濃くなる膀胱に尿がたまっている時間が長くなると、細菌の増殖や結晶ができやすくなるため、膀胱炎を発生しやすいです。

特に寒い時期雨が続くような季節は、飲水量や尿量が減り、またトイレの間隔も長くなるため膀胱炎が増える傾向にあります。
そのため、季節の変わり目や寒くなる前には、生活環境のチェックを一度行ってみると良いでしょう。

 

予防対策

気に入らないトイレは粗相や膀胱炎の原因になるため、満足できる環境を用意してあげることがとても大切です。

猫がトイレを気に入っていないサインかも!

  • トイレのヘリに足をかけて用を足す
  • トイレの後、猫砂をかけずに急いで出てくる
  • 空中やトイレの周り、壁などをかくようなしぐさをする

猫が喜ぶ快適なトイレ環境

・トイレのサイズ

猫が方向転換しやすい、体長の1.5倍以上。

トイレの深さ

猫が砂かきをしっかりできるように、猫砂がたくさん入る深さ。

 

トイレの入口

猫が出入りしやすい低めの設計。

トイレの形

猫が用を足したことにオーナーが気づきやすい、屋根付きよりオープンタイプ。

置く場所

飼い主さんが健康チェックできるように、リビングの片隅など目が届く場所。

トイレの数

いつも清潔なトイレを使えるように、猫の頭数+1個。

猫砂のタイプ

一般に、自然の砂に近い鉱物系の砂を好む猫が多いようですが、好みはそれぞれです。

猫砂には色々なタイプがあり、肉球にあたる感触も異なります。感触が気に入らなければ砂かきをしないので、しつこいくらい砂をかくのは今の猫砂に満足しているサインといえます。

 

自宅で簡単おしっこチェック!

チェック項目は「色・量・ニオイ」の3項目。

  • 色→急にピンク色白く濁る透明キラキラしているなどが見られたら要注意です。
  • 量→多すぎても少なすぎても問題です。
  • ニオイ→匂いが強くてもあまりにおわなくてもいつもと違ったら要注意です。

頻尿は時間経過が長くなるほど改善するまでに時間がかかったり、原因によっては再発しやすくなります。また、最悪の場合は命に関わることもあるため、おしっこの回数が増えたなと感じたときは、「ちょっと様子を見よう」というのは避け、早めに病院で診察を受けるようにしてくださいね。