ブログ
猫に与えると危険な食べ物について解説
猫には、与えてはいけないものがあるのはご存じですか?
今回は与えてはいけないものの代表例と対処法についてご説明いたします。
猫に食べさせてはいけないもの
・チョコレート
・ネギ類
・ユリ
上記のものが代表的な与えてはいけないものになります。
それぞれの危険性と食べてしまった時の症状・対処法について詳しく解説いたします。
猫にチョコレートを与えてしまったら
犬ではよく発生するトラブルですが、まれに猫ちゃんでも起こります。
チョコレートを与えることの危険性について
チョコレート中毒の原因はカカオに含まれるテオブロミンやカフェインです。
20mg/kgで症状が出た報告あり、40-50mg/kgで重症、60mg/kgで痙攣が出ると言われています。
・ホワイトチョコレート:テオブロミン含有量は極めて少ない
・ミルクチョコレート:1g当たりテオブロミン含有量1.0~2.1mg
・ダークチョコレート:1g当たりテオブロミン含有量4.4~8.8mg
・ココアパウダー:1g当たりテオブロミン含有量4.6~38mg
どんな症状が出るのか
・多飲
・嘔吐
・下痢
・興奮
・頻呼吸
・頻脈
上記症状が見受けられます。
早いと誤食後2〜4時間で症状がみられ、遅くても12時間以内に症状がみられます。
食べさせてしまったら時の対処法
・催吐処置:薬によって胃の中に入っているチョコレートを吐き出させます
(胃洗浄:重症な場合は麻酔をかけて胃の中を洗うこともあります)
猫にネギ類を与えてしまったら
猫は少し食べただけでも症状が出るので注意が必要です。
ネギ類を与えることの危険性について
特に注意が必要なのは【タマネギ】と【ニンニク】です
その他にもニラ。ラッキョウ、エシャロットなどもネギ類なので注意が必要です。
どんな症状が出るのか
・嘔吐
・下痢
・食欲低下
・血尿
・貧血
・黄疸
上記症状が見受けられます。
早いと誤食後2〜4時間で症状がみられ、遅くても12時間以内に症状がみられます。
食べさせてしまったら時の対処法
・催吐処置:薬によって胃の中に入っているチョコレートを吐き出させます
(胃洗浄:重症な場合は麻酔をかけて胃の中を洗うこともあります)
※ネギ中毒による解毒剤や特別な治療は存在しません
猫にユリを与えてしまったら
絶対に食べてはいけな植物第一位はユリです。猫のいるお家ではユリは飾らない方が安全です。
ネギ類を与えることの危険性について
猫にとってユリは猛毒であり、花びらの一部の誤飲ですら死に至らしめる可能性があります。
花粉、葉、雄しべ、花弁などの毒になるので注意が必要です
どんな症状が出るのか
誤飲後1〜3時間以内
- 流涎
- 嘔吐
- 食欲不振
- 意識レベル低下
※誤飲後6時間前後で消化器症状は改善するが、治ったのではないので注意!!
誤飲後12〜30時間後におしっこが増え(多尿)、脱水を起こす
誤飲後24〜48時間後におしっこが出なくなる(無尿)
症状が出てから3〜7日後に死亡する
食べさせてしまったら時の対処法
・催吐処置:薬によって胃の中に入っているユリを吐き出させます
・活性炭投与
・点滴
・尿が少ない(乏尿)、尿が出ない(無尿)の場合は適宜対応が必要
→無尿に陥り、急性腎不全になった場合は死亡率は80~90%と非常に高い
まとめ
このように猫に与えると危険なものはいくつも存在します。
もし口にしてしまったら、すぐに近くの動物病院に電話をして、病院からの指示を仰ぐようにしてください。
消化する前にすぐに吐かせることが一番ですが、自宅で無理に吐かせようとすると危険を伴いますので、絶対に行わないようにして下さい。
安全でおいしい食べ物をあげるために、どんな食べ物に気を付ければよいのか知っておくことが重要です。
当院の雰囲気、トリミングの様子はインスタグラムでも配信しています。
病院アカウント@yuzuriha_vet
トリミングアカウント@yuzuriha_trim